地球を抱きしめて
はじめに
現在の地球の環境は、わたしたちが思っている以上に、感じている以上に異様な状態です。
わたしたちは更なる便利さを追い求め、更なる物質的、経済的豊かさを追い求めてきたのです。
しかしその結果、この地球は急激に変化し始めました。地球全体の温暖化は加速し、森は砂漠に、海面は上昇し陸地を追いやっています。実際にあと数年で人が住めなくなってしまうといわれている場所もいくつもあります。
温暖化にともない台風の巨大化、洪水に干ばつ、海流の変化、海水温の上昇、そして生態系は急速にバランスを崩しており、たくさんの動植物が日々絶滅しています。
こういうことが人に関係ないとは誰も言えません。
わたしたちは地球を支配しているわけではなく、当然大自然の法則の中でしか生きられないのです。
いずれ近い将来、日本でマラリヤや赤痢、テング熱などといった恐ろしい病気が流行るかもしれません。日本の気候が急速に亜熱帯化してきているからです。
極端な予測だと思いますか?
わたしはそうは思いません。地球が怒っている、そういう表現を使う人がいますが、わたしはそうは思いません。
ただ、わたしたちが資源をむさぼりつくす生活に溺れてきた結果を見せているだけです。そこにあるのは原因と結果なのです。
このままでいいのでしょうか?良くない!そう思っている人が世界中にたくさんいます。わたしもそのひとりです。
でもどうしたらいいのか?
それは、今のこの状態を脱するために新たな原因を作ればいいのです。二酸化炭素を出さない工夫をする。出さないために努力する。もっともっとシンプルな生活を選ぶのです。
今のわたしたちの生活にはムダが多すぎます。無くてもいいものはもういりません。実際に無駄なものを食べ過ぎてわたしたちは病気になっているではありませんか!
シンプルな生活は心にも身体にも良いのです。人が健やかに生きるためには多くのものはいらないのです。本当の豊かさとは、物質が満たしてくれるのではないとわたしは確信しています。
わたしたちの地球が今どんな状況になっているのかをもしも知らないとしたら、知ってください。
本でも新聞でもインターネットでもすぐに調べることが出来ます。それを少しでも知ったなら、世界中で今の生活を続けていっても大丈夫だとはけっして思わないはずです。
人はあまりに浮き足立ってしまいました。
今こそ地に足をつけ、大地に根を張るときです。もう一度グラウンディングをしなおす時代なのです。
地に足をつけ、地球の鼓動に耳を澄ましてみてください。わたしたちは新たな生き方をそれぞれ自分の中に見つけ出せるはずです。
わたしたち人間も、間違いなく地球の一部なのですから・・・
この「地球を抱きしめて・・・」では、温暖化を食い止めるために、実際にわたしたちができる簡単なことの実例をいくつかあげています。
もちろん国を挙げて世界中でこの問題に取り組むべきですが、悲しいことに日本政府はまだまだ十分な対応ができていません。
ですが、わたしたちひとりひとりができることもたくさんあるということを知ってもらいたいし、実践することによって多くの人の意識改革が進むと考えています。